回転ドアは、順番に

回転ドアは、順番に (ちくま文庫)

回転ドアは、順番に (ちくま文庫)

簡単に言うと一組の恋人同士の出会いから別れまでを描いた歌集です。恋愛問答歌とか、そういう類の。
主人公が回転ドアにうまく入れない男性、という設定がまず可笑しい。言葉の短さや空白が想像力をかき立てられてとても良かった。お別れも突然やってきて、一瞬事態が飲み込めなかったけれど、とても綺麗な作品だと思いました。エッセイでは、へなちょこの超母性本能くすぐられるキャラクターを確立している(と個人的には思っている)穂村さんが、本職の短歌をやるとこんな風なのか、と新鮮かつまたかっこ良いと思った。文庫だと装丁も可愛らしい。10月7日読了。[10月:3冊目]