TAICOCLUB’09 その2

眠って起きて予定通りSquarepusherを観るためにステージ前に急ぐ。だって今回、この人のために長野まで来たのだから…!発表された時の手の震えを思い出しました。
ステージは期待を上回るものでした。今回のステージでは新しいアルバムからの曲も多く、それらを聴いてない私は面白くなかったりするのかなと思ったけれど、バカテクのドラマーが突如登場したりステージ上の映像と音がマッチしていたりと全然飽きなかった。最初は暗いなと思っていた照明も、こういう舞台演出のためかーと納得。初めてsquarepusherを観ているであろう人たちが興奮したりあっけにとられている様子が空気で伝わってくるのも良かった。暗い会場ならではの楽しみ方。

最後の最後に「a journey to reedham」を演ってくれたのが、もう本当に嬉しくて。確か前回もそうだったなーと思い出しました。
アルバム「Ultra Visitor」発売当時、来日公演を大阪に観に行ったのが私にとっての初Squarepusher体験だったのですが、その時もラップトップと自身がベースを弾くというスタイルでした。その時は、暑いだろうにレザージャケットを羽織って演奏していて「なんてストイックな人なんだ…」と衝撃を受けたわけです。因みに私は人のあまりいない左スピーカーの前で左耳をおかしくしながら踊った記憶があります。Squarepusherはリズムは激しいし聴く人によってはこわいって印象をもってもおかしくないなと思うのですが、どうしてこんなに好きなのか考えたら、やっぱりあの美しいメロディなんだろうなーと思います。

ライヴが終わり顔を合わせるなり「すごかったねー…」とぼんやりと言う感じとか、まだ夢でも見ているような感じがあちこちで漂っているのが本当に心地良くて、ああ本当に今回来て良かったなあと思ったのでした。こういう瞬間が好きすぎる。大満足でテントに戻りました。もしかしたら日の出が見えるかな、と一度寝る態勢に入ったものの気になってしまい外を覗いたけど、残念ながらうっすらと明るくはなっているだけで太陽がまだ出てくる気配はなく、眠気の方が勝ったので大人しく寝ることに。

起きたらすっかり朝で、寝起きのままRicardo Villalobosを眺めたり、山の上のステージまでMATMOSを観に行ったり。MATMOSは事前に音源も聴かず観たけれど、とにかく面白かった!音を出すって言うことに対するアイデアがすごい。観客も気になってついつい観てしまうという意味で素晴らしいなーと思いました。朝ごはんを食べながら観ました。

テントに戻ると、日差しがかなりきつくなってきたので洋服を干したり、テントの風通しを良くして涼しいポジションを確保して寝転がったり、のんびりと後片付け。油断すると日焼けするような状況ではあったけど、周りのテントも片付きはじめた頃を見計らって裸足になってフリスビーをしました。テレビや携帯電話を気にしないと本当にゆったりと時間は流れるのだなーなんて思いながら。

帰りの道路が大渋滞で、帰宅までありえないくらい時間がかかってしまったけど、それでもやっぱりTAICOCLUBは今年も楽しかった。自分を取り巻く環境が前と比べて大きく変化していることが、本当に面白いなあ嬉しいなあと何度も思いながら楽しんだ2日間でした。

※今回分かったこと:楽しいときほど、カメラのシャッターを押すのを忘れがち