赤坂は蕎麦のまち


生まれて初めて歌舞伎を観に行った。ずっと観たい観たいと言い続けて、タイミング良く本当に良い席で「赤坂大歌舞伎」の千秋楽を観ることができた。
初めて歌舞伎を観る人でも分かりやすいようにと配慮された演目、観客を惹きつける演出、時折はいるアドリブ、どれもこれも素晴らしかった。勘三郎さん、すごいよ…。私の好きな勘太郎さんは、テレビで観ていた時も、きっと真面目でおおらかな感じの人なんだろうなあと思っていたけど、やっぱり舞台上でもそういう感じが溢れていて幸せーな気分になった。踊りの巧いこと、流し目が素敵なこと。したたる汗も分かるくらいの近い距離で、瞬きも忘れるくらい見入ってしまった。
終演後、今回の座席を手配してくれた友達に花束を渡した。多分、今回みたいな凄い座席で観られる機会は後にも先にもないと思う。ありがとう&おつかれさまでした。芸の道を極めることの凄まじさについて、友人と二人興奮しながら蕎麦と日本酒、お刺身をつつきながら語り合った。伝統芸能を一生やっていくってことの大きさや重さについて、同い年ながらどう思ってんだろうね、と友人に言うとポカーンとした顔になったので、勘太郎さんは私達と同じ年齢だよと教えると、顎が外れそうなくらい驚いていた。
店を出て地下鉄の駅に向かっていると、父親が出張で品川に来ているとメールが来た。遅い、いつもそうだけど先に言ってくれたら一緒に飲めたのになー、もー。