その街の今は

その街の今は (新潮文庫)

その街の今は (新潮文庫)

柴崎さんの小説を読むと、大阪や京都へ行きたくなる(ついこの間行ってたけど)。なんでかというと、本当にある地名や通りの名前が出てくるから。登場人物も実は本当にいて、谷町筋を歩いてたらひょっとしてばったり会えたりするんじゃないの、みたいな気分になるから。
作中に出てくる場所は学生時代、ライヴやクラブに行くためにうろちょろしていて覚えたところが殆どで読んでいて懐かしくなった。今はなきソニータワーなんて特に。あれは確か故・黒川紀章が設計して心斎橋クラブクアトロの斜め向かいにあって、地下に映画館があって「花とアリス」を観た記憶がある。もうあれも取り壊されたんだよなぁ(アスベスト問題で)。[5月:1冊目]